本に沈む夕間暮れ。

図書館で本借りまくった。計十冊。リストにまとめると
鳥籠荘の今日も眠たい住人たち1、2
ディストーション
海をみあげて
シゴフミ
↑此処までラノベ
ボトルネック
犬はどこだ
さよなら妖精
クドリャフカの順番
↑此処まで米澤穂信作品
米澤穂信は「氷菓」と「春期限定イチゴタルト事件」で興味を持ったので思い切って一気に借りてみた。
とりあえずここまで読み終わったのは
海をみあげて
シゴフミ
の二つ。簡易レビューします。

海…前作「かぐや日記」がかなりの秀作だったので、買おうか買わないか迷った作品だったけど、図書館で借りてて正解だった。設定が折角面白いのになにやら生かしきれてないし、続き物が三話収録されているんだが、二話目と三話目がありがち且つオチが読めて面白くない。ただ前作「かぐや日記」同様、人の心の揺れ動きなどが丁寧で、キャラクターに感情移入はしやすい。なんていうかラノベより児童書で出した方がいいと思った。余談ながら、劇中で主人公が受けようとした高校が自分の通ってる高校とまったく同じ名前同じ漢字で吹いたww

シゴフミ2…相変わらずこの作者は文章が上手い。「シゴフミ」の意味やそれを送った死者の思い、それを受け取った生者の思いなどの表現は秀逸で、すぅっと体の中に文がしみこむような感じがした。第一話「英雄になる瞬間」に関しては正直人によって進(この話の主人公)をどう思うか変わってくると思うけど第二話「青い空、白い猫」第三話「キューピッド」はかなりの良作。二話は猫が父親目線でキャラを見守ってるとことかがいい。三話の主人公が託す言葉では少しないた。ただし、なにせ生前やり残した想いというのがテーマだけに、切なかったり後味のしょっぱいのエピソードになることも多い。切ない話が読みたくなったらどうぞ。